ウェザー・リポートの最期がこれほどまでに読者の胸を打つ理由は、彼が残した遺志が単なる「復讐」から「未来への継承」へと昇華された点にあります。
ウェザーは死の直前、アナスイに対して「これは復讐ではない」という趣旨の言葉を遺しています。自分の怨みだけで動くのではなく、「プッチ神父という巨悪を野放しにしてはならない」という崇高な意志へと昇華させたのです。
この意志の結晶こそが、彼が自ら取り出したスタンドDISKでした。後に宇宙が一巡し、絶対的な神の如き力を手に入れたプッチ神父に対し、最後に引導を渡したのはジョースターの血統でも空条承太郎でもなく、ウェザーのDISKを頭部に装填した少年エンポリオでした。純粋酸素による窒息というウェザーの能力によって神父が討たれた瞬間、ウェザー・リポートの命を賭した戦いは真の結実を迎えたのです。