大阪環状線・JR新福島駅や福島駅から少し歩いた聖天通商店街の先、落ち着いた住宅街の一角に店を構える「中国菜オイル」。ホテル中華で確固たる技術を磨いた森本剛史シェフが腕を振るうこの店は、大阪・福島の中華名店としての地位を不動のものにしています。
多くの来訪者が注文する「四川麻婆豆腐」最大の魅力は、店名にも掲げられている「オイル(油)」の巧みなコントロールにあります。表面を覆う鮮やかな朱色の自家製辣油は、単なる辛味成分ではなく、八角や桂皮、陳皮などの漢方生薬・香味野菜の香気成分をじっくり抽出した芳醇なアロマオイルです。熱々の油の膜が香りを閉じ込め、口に含んだ瞬間に一気に解き放たれます。
さらに、噛みしめるほどに肉汁が溢れる粗挽き肉の深い下味、絹ごし豆腐の滑らかな舌触り、そして仕上げに振りかけられる本場四川省産花椒(山椒)の鋭い痺れ。これらが調和することで、単に「辛い」だけではない、濃厚なコクとキレのある後味を生み出しています。白米が進んで止まらなくなる中毒性の高さこそ、行列が絶えない最大の要因です。