ロフストランドクラッチを選ぶ際、多くの人が見落としがちなのが「カフ(腕を通す輪)の形状」による特性の差です。ネット通販等ではデザインだけで選んでしまい、後から日常生活で不便を感じるケースが後を絶ちません。
カフには大きく分けて「オープンカフ(U型)」と「クローズドカフ(O型・ヒンジ付き)」の2種類が存在します。
◆ オープンカフ(U型):
前腕の後ろ側からU字型に挟み込むタイプ。最大の利点は「転倒時に腕が瞬時に外れる」ことです。万が一バランスを崩して倒れそうになった際、とっさに手をつくことができるため、骨折や捻挫などの二次被害を防ぎやすいメリットがあります。一方で、手を放すと杖ごと床に落ちてしまうため、保持力はやや劣ります。
◆ クローズドカフ(O型・リング型):
腕を完全に輪の中に通すタイプ。手を放しても前腕に杖がぶら下がるため、買い物時の支払いやスマートフォン操作、ドアの開閉などで両手を一時的に使いたい場面で圧倒的な利便性を発揮します。しかし、「転倒した際に腕がリングから抜けず、杖に巻き込まれて前腕骨折や肩の脱臼を起こすリスク」という重大な盲点が存在します。
転倒リスクが高い高齢者や、突発的なふらつきが懸念される神経疾患の方には、安全面からオープンカフ、または一定以上の負荷でリングが開く「セーフティリリース機能付き」のモデルが選ばれています。