反橋宗一郎という俳優を語る上で絶対に外せないのが、2つの代表作です。一つは、ミュージカル『忍たま乱太郎』(通称:忍ミュ)における六年生・善法寺伊作役。そしてもう一つが、2.5次元ダンスライブ『ツキウタ。』ステージ(通称:ツキステ。)の水無月涙役です。
『忍たま乱太郎』の善法寺伊作は、「不運大魔王」と称されるほど不運に見舞われながらも、誰に対しても分け隔てなく救護の手を差し伸べる温厚で芯の強い保健委員長です。反橋はこの複雑なキャラクター性を、繊細な表情の変化と殺陣の切れ味、そして慈愛に満ちた歌声で見事に立体化させました。原作ファンから「伊作が画面からそのまま抜け出してきた」と激賞され、シリーズにおける精神的支柱となりました。
一方、『ツキステ。』で演じた水無月涙は、天才ピアニストとしての挫折と孤独を抱えた美少年。プロポーションや声のトーンを極限までコントロールし、儚さと透明感を舞台空間に創出。神無月郁役を務めた佐藤友咲らとの息の合ったコンビネーションは、シリーズ初期を牽引する原動力となりました。
動と静、熱血と儚さという対極のキャラクターを完璧に演じ分けられるレンジの広さこそが、演出家たちが競って彼を重要キャストに指名し続ける決定的な理由です。