違法薬物の取り締まりにおいて、主導権を握るのは「マトリ」こと厚生労働省麻薬取締部と、警視庁組織犯罪対策部である。両者は独自の情報網と長年の経験を武器に、密売ルートや芸能人間の交友関係を執念深く追跡している。
捜査関係者の証言によれば、内偵捜査は半年から1年以上におよぶケースも珍しくない。ターゲットの行動パターンや立ち寄り先、深夜のプライベートパーティーに至るまで、徹底した尾行と張り込みが実施される。麻薬取締法違反や覚醒剤取締法違反の容疑を固めるためには、決定的な証拠の押収と尿検査等の裏付けが不可欠だからだ。疑惑が出回った時点で手仕舞いにするのではなく、完全に逃げ場を失う瞬間まで牙を研ぎ澄ますのが彼らのスタイルである。