バイプレイヤーとして着実にキャリアを重ねていたでんでんの名を、映画史に決定的に刻み込んだのが、2011年公開の園子温監督作品『冷たい熱帯魚』です。埼玉愛犬家連続殺人事件をベースにした本作で、でんでんは表向きは陽気で面倒見の良い熱帯魚店オーナーでありながら、裏では冷酷非情に殺人を繰り返す凶悪犯・村田幸雄役を演じました。
マシンガンのようにまくし立てる日常会話から、一瞬で狂気と暴力の極限へと跳ね上がるその演技は、観客だけでなく映画界全体に凄まじい衝撃を与えました。この圧倒的な怪演が高く評価され、以下の主要な映画賞を総なめにします。
・第35回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞
・第54回ブルーリボン賞 助演男優賞
・第85回キネマ旬報ベスト・テン 助演男優賞
・第36回報知映画賞 助演男優賞
還暦を迎えて手にしたこの栄冠により、「親しみやすいオジサン」のイメージを完全に打ち破り、日本屈指の実力派怪演俳優としての地位を確立しました。