確実にとろみをつけつつ、りんご本来の風味と果実感を最大限に生かすための配合が、プロのパティシエも指標とするりんごジャム黄金比レシピです。計量を怠らず、果肉の正味重量をベースに副材料を割り出すことが成功への最短ルートとなります。
基本の配合比率は以下の通りです。
- りんご(正味重量):100%(中玉1個で約250g〜300g)
- 砂糖(グラニュー糖または上白糖):35%〜40%(りんご250gなら約90〜100g)
- レモン果汁:大さじ1(約15ml)
コクを重視したい場合は三温糖やきび砂糖でも美味しく仕上がりますが、すっきりとした透明感と果実の香りを際立たせたい場合は、雑味が少なく純度の高いグラニュー糖が適しています。
調理手順における最大のポイントは、加熱前に刻んだりんごへ砂糖をまぶし、水分(果汁)がしっかり染み出るまで30分〜1時間ほど放置する「糖浸(とうしん)」の工程を設けることです。砂糖の浸透圧によって果肉内の水分とペクチンがあらかじめ引き出されるため、無駄な差し水を一切加えることなく、果汁そのものの水分で煮詰めることができます。
加熱はホーロー鍋やステンレス製の厚手鍋を用い、中火で一気に沸騰させます。アクを丁寧にすくい取りながら、木べらで底が焦げ付かないよう絶えず混ぜ合わせ、沸騰後12〜15分ほどで中火から弱火へと落とします。煮上がりの目安は、氷水を入れたコップにジャム液を1滴落とし、散らずに底まで球状を保って沈む「コップテスト(水滴試験)」で判別すると見極めを誤りません。
また、仕上げの段階で火を止める直前にシナモンパウダーを一振り、または煮込み途中にシナモンスティック半本を鍋へ投入すれば、シナモン香る大人のりんごジャムへと昇華します。シナモンの持つスパイシーな温かみとりんごの甘酸っぱさが絡み合い、トーストはもちろん、ハード系のパンやカマンベールチーズとも抜群の相性を誇ります。