売上高の規模以上にドラマチックな変化を遂げたのが、メガファーマ時価総額ランキングです。その中心にいるのが、米イーライリリーとデンマークのノボノルディスクの2社です。両社は糖尿病および肥満症治療薬として開発された「GLP-1受容体作動薬」の市場を席巻し、時価総額で欧米の大手メガファーマを凌駕する規模へと駆け上がりました。
イーライリリー急成長理由の核心は、GIP/GLP-1受容体作動薬「マンジャロ/ゼップバウンド(チルゼパチド)」の驚異的な臨床データと適応拡大にあります。体重減少効果のみならず、睡眠時無呼吸症候群や心血管リスクの低減、脂肪肝炎(MASH)への有効性が示されたことで、単なる生活習慣改善の枠を超えた予防医療の柱として評価されました。
一方、ノボノルディスク肥満症薬の代表格「オゼンピック/ウゴービ(セマグルチド)」も世界的な供給不足を引き起こすほどの需要を獲得しました。肥満症治療が医療保険の適用対象として各国で認められ始めたことも追い風となり、両社の利益率は業界平均を大きく上回る水準で推移しています。