かつて中国のパクリといえば、テーマパークに堂々と建てられた金ピカの「偽ガンダム」や、顔立ちが崩れた着ぐるみといった、一目で偽物とわかる粗悪な造形物が代表格でした。しかし、現在その手口ははるかに狡猾かつデジタルに移行しています。
象徴的だった四川省成都の巨大ロボット立像は、国内外からの猛烈な著作権侵害批判を受け、一度は角や塗装を改変して「完全オリジナル」と主張したものの、最終的には行政指導と世論の反発によって解体を余儀なくされました。また、熊本県のPRキャラクター「くまモン」を模倣した「好運熊」などの偽キャラクターも、熊本県による粘り強い異議申し立てと中国国家知識産権局(CNIPA)への働きかけにより、大半の商標登録が無効化されています。
しかし、エンターテインメント領域における「中国 アニメ パクリ 一覧」を紐解くと、水面下での被害は後を絶ちません。特に問題視されているのが、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』などの世界的ヒット作に見られる、キャラクターの造形、固有の構図、必殺技の演出を巧妙に断片化して流用するスマートフォン向け放置系RPGやショート動画広告です。
「摘発されてストアから削除されても、開発元とゲームタイトルをダミー会社名義に変えて翌週には再リリースされる。アプリストアの審査をすり抜けるスクリプトまで裏市場で売買されているのが現場の現実です」(上海駐在のコンテンツディレクター)
粗雑なフィギュアを露店で売る時代から、ソースコードや3Dアセットデータを抜き取ってデジタル空間で瞬間風速的に稼ぎ逃げる手法へと、パクリの形態は完全にアップデートされています。