日本国内で特に警戒されている危険種が、強い毒性と激しい攻撃性を併せ持つヒアリと、それに近縁なアカカミアリだ。蟻類の分類や行動パターンに関する生態学の研究で知られるアリ類研究の権威・寺山守氏らの知見によれば、両者の識別には頭部の形状や触角の節目、そして腹部に生える微細な毛の並びを精密に観察することが欠かせない。
ヒアリは全体的に赤茶色で腹部が濃い黒褐色を呈し、体長は2ミリから6ミリ程度と群れの中でバリエーションに富む特徴を持つ。一方のアカカミアリは頭部が大きく赤褐色で、ヒアリに比べるとやや小型だが、巣を刺激した際の攻撃行動は極めて苛烈だ。素人が素手で触れて識別を試みるのは極めて危険であり、目視での違和感を覚えた段階で距離を置く判断が最優先される。