本作の核を成すのは、間違いなく良介役の明石家さんまと、桃子役の大竹しのぶによる圧倒的な化学反応だ。二人の掛け合いは脚本の台詞かアドリブか判別がつかないほど自然体でありながら、時に痛々しいほどの情熱を放っていた。
特に配信や特別再放送で今なお語り継がれるのが、川崎と木更津を結ぶフェリーや清洲橋を舞台にした数々の愛憎劇だ。互いに別のパートナー(良介には岩崎宏美演じるみどり、桃子には山下真司演じる健)がいながらも、瞳の奥で求め合ってしまうふたりの姿は、テレビ画面越しに視聴者の胸を締め付けた。この撮影を通じて深まった二人の絆が、後に実生活での結婚へと繋がったことも、ドラマのリアリティを語る上で欠かせない歴史的トピックだ。