「山治の魚を買いたい」と考えた際、多くの人が直面するのが購入方法の壁です。結論から言えば、豊洲市場内の仲卸売場における一般個人の直接対面購入は原則として認められていません。豊洲市場の水産仲卸売場棟は、飲食店や小売業者といった登録買受人・プロの仕入れ人が取引を行う業務専用エリアであり、衛生管理と物流動線の観点から一般観光客の立ち入りや少額の小売り取引には厳格な制限が敷かれています。
しかし、一般消費者が山治の魚を入手する手段が完全に閉ざされているわけではありません。現在、主に以下の3つのルートを通じてその味にアクセスすることが可能です。
第1のルートは、公認の鮮魚通販・お取り寄せプラットフォームの活用です。山治では、家庭でも市場クオリティの魚を味わえるよう、公式オンラインショップや提携グルメ通販サイトを通じて「特選鮮魚セット」や「本マグロ柵」などの一般向け販売を展開しています。かつては卸売専門だった名門が、デジタルインフラの整備に伴ってBtoCの販路を開拓した形です。
第2のルートは、築地場外市場の提携販売店やイベント販売です。中央卸売市場の機能が豊洲へ移転した後も、食の街として賑わう築地場外市場の小売店やアンテナショップ経由で、山治が目利きした鮮魚が期間限定や数量限定で店頭に並ぶケースがあります。
第3のルートは、山治から直接仕入れている料理店や提携スーパーの鮮魚コーナーでの購入です。都内や近郊の高級スーパー、あるいは山治の看板を掲げる鮮魚惣菜コーナーにおいて、プロが切り分けた刺身やサクが一般向けに流通しています。