検索エンジンやSNSで絶えず上位に挙がる日本女子ゴルフかわいい注目選手というワード。しかし、トーナメントの現場を取材していると、そうしたメディアの表層的なキャッチコピーと、選手本人が日々向き合っている過酷なアスリートの実態との間には決定的な断絶があることに気づかされます。
例えば、抜群のビジュアルと笑顔でメディア露出が急増した菅楓華や、端正な佇まいと力強いプレーで注目される佐久間朱莉、端正なルックスとともに冷静沈着なコース戦略を見せる福田萌維らは、ファインダー越しには華やかに映ります。しかし、彼女たちの練習場でのルーティンやクラブハウスでの過ごし方を観察すると、そこにあるのは冷徹なまでの自己規律です。
公式インタビューや試合後の囲み取材で、ある若手選手はメディアのルッキズム的な報道に対して次のように本音を漏らしています。
「記事で見た目を取り上げていただくのは知名度につながるためありがたい反面、私たちが見てほしいのはスイングの軌道であり、オフシーズンに何万球打ち込んで体幹を鍛え上げたかという結果です。見た目だけで通用する試合はツアーにひとつもありません」
ネット掲示板やSNSでは「ビジュアル先行のアイドル選手」などと揶揄されることもありますが、現在の国内ツアーのレベルは、ドライバーでフェアウェイをキープし、パーオン率70%以上を維持できなければ予選通過すら不可能です。彼女たちは「見られるプロ」としてのセルフプロデュースをこなしつつも、根底では血のにじむようなトレーニングを積んでいる真の求道者であるという事実を忘れてはなりません。