法事は何回忌までやるのが正解?三十三回忌や弔い上げの実態【2026】

法事は何回忌までやるのが正解?三十三回忌や弔い上げの実態【2026】

法事は何回忌までやるのが正解?三十三回忌や弔い上げの実態【2026】について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をご確認ください。

法事をどこまで続けるかを判断するには、まず仏教における基本的な法要スケジュールと、各宗派の教義の違いを把握しておく必要があります。仏教各宗派の年忌法要一覧とお布施相場、近年の実情を以下の比較表に整理しました。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価年忌法要一覧と周期初七日、四十九日、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌伝統的には三十三回忌が最終法要現代では七回忌・十三回忌を境に参列者を限定し、十七回忌で終了させる実例が増加。法事お布施相場通常回忌:3万〜5万円
弔い上げ:5万〜10万円
お車代・御膳料:各5千〜1万円1回の法要で総額5万〜8万円前後弔い上げ時は法要読経料に加え、過去帳記入や永代供養への移行に伴う冥加金が別途発生することが多い。浄土真宗の法事時期追善供養の概念がないため「成仏を祈る」ための法要ではない阿弥陀如来への感謝と仏徳讃嘆の場「故人の罪を消す」という概念が存在しないため、遺族の生活状況に合わせた日程繰り上げに比較的寛容。曹洞宗の弔い上げ死者の霊が仏の弟子として修行を終え、ご先祖様=神仏へと昇華する儀礼一般的には三十三回忌が本則寺院の格式や住職の意向が強く反映されるため、十三回忌等へ繰り上げる際は丁寧な相談が必須。実施規模(親族vs家族)家族のみ実施率:約62.3%
親族招待実施率:約37.7%かつては親戚・隣近所まで招待一周忌までは親族を招き、三回忌以降は同居家族のみで執り行うスタイルが標準形として定着。

宗派ごとの死生観の違いは、法事の捉え方に直結しています。例えば浄土真宗の法事時期や位置づけは独特です。浄土真宗では「他力本願」の教えに基づき、故人は亡くなった瞬間に阿弥陀仏の力によって極楽浄土へ往生し仏になっていると考えます。したがって、遺族が善行を積んで故人の成仏を助ける「追善供養」という概念自体が存在しません。法事はあくまで、故人を縁として遺族自身が仏法に触れ、感謝を捧げる場です。そのため、教義上「何回忌までやらなければ故人が浮かばれない」という縛りはなく、生活実態に応じた柔軟な対応が取りやすい宗派といえます。

一方、曹洞宗の弔い上げにおいては、戒名を授かって修行を続けてきた故人の霊が、長い歳月を経て「清らかな祖霊(ご先祖様)」へと完全に同化する区切りの儀式とされます。曹洞宗をはじめとする禅宗系では、本則として三十三回忌を推奨する寺院が多いものの、現在では施主の家庭環境を考慮し、十七回忌などで特別な回向を行って弔い上げとする柔軟な対応が全国的に広がっています。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。