日本国内におけるクマの生息分布は、北海道のヒグマと、本州・四国に分布するツキノワグマの2種に大別されます。しかし、日本全国どこにでも生息しているわけではありません。公的機関の生息調査および各都道府県の鳥獣保護管理計画を照合すると、「クマが完全に生息していない県」ははっきりと区分されます。
まず、南西諸島に位置する沖縄県には歴史上、野生のクマは生息していません。さらに、西日本の九州全7県(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)は、かつてツキノワグマが生息していたものの、現在は公式に生息が認められていません。本州に目を移すと、実に34都府県のうち千葉県だけが唯一の「生息数ゼロ」を維持しています。
四国地方に目を向けると、徳島県と高知県の県境に位置する剣山山系にわずかな個体群が残存しているものの、香川県および愛媛県では長年にわたり生息情報が途絶えており、実質的な非生息エリアとみなされています。つまり、日本国内でクマに遭遇する確率が極限までゼロに近い都道府県は、九州全域、沖縄、千葉、そして四国瀬戸内側というのが客観的な事実です。