富士山は何県?山頂はどっちでもない驚愕の真相と境界未定の理由

富士山は何県?山頂はどっちでもない驚愕の真相と境界未定の理由

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法的な未定状態や行政の連携とは裏腹に、地域住民や登山愛好者の間では、今なお愛嬌あるライバル意識が息づいています。SNSやネット掲示板、観光案内所でのヒアリング調査から見えてくるリアルな声を検証します。

静岡県民に話を聞くと、「東海道新幹線から見える堂々とした姿こそが正統派。富士山本宮浅間大社の本宮も静岡にあるのだから、精神的な中心は静岡側だ」という声が根強く聞かれます。一方、山梨県民は「葛飾北斎の富嶽三十六景や歌川広重の浮世絵の多くは甲州側から描かれている。観光の玄関口としての集客力も圧倒的だ」と誇りを示します。

しかし、実際に富士山へ登るハイカーや外国人観光客の視線は極めてフラットです。都内在住の30代登山者は取材に対し次のように語りました。

「山梨側の吉田口から登り始め、途中の山小屋で御来光を拝み、山頂のお鉢巡りで静岡側の剣ヶ峰に到達して富士宮口側を眺めました。登っている最中に県境を意識したことは一度もありません。山頂に県境がないと知った時、むしろ『特定の自治体の所有物ではない、誰もが仰ぎ見る独立峰』という神聖さが際立っていると感じました」

このように、現場の登山者にとっては「どちらの県か」という帰属問題よりも、雄大な自然への畏敬や無事に登頂できた達成感こそが重要視されています。境界線がない事実こそが、富士山のスケール感を裏付ける付加価値として機能しています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。