放送当時、SNSや掲示板では毎週のように「#知ってるワイフ」がトレンド首位を獲得しました。その反響は単純な賛美にとどまらず、主人公・元春の行動に対する激しい賛否両論の嵐でした。
放送当時の視聴者データやソーシャルリスニングの分析によると、第1話〜第3話にかけては「元春が自分勝手すぎる」「妻が怒るのは当然」といった元春への猛烈なバッシングが約7割を占めました。しかし、物語中盤で元春が「自分が澪をモンスターにしてしまった」と気づき、過去の無関心を悔いて涙を流すシーンを境に、同情と自己投影の声が急増。「自分の家庭を見ているようで胸が痛い」「夫・妻のどちらにも反省すべき点がある」という内省的な議論へとシフトしていったのです。
現場関係者の証言によると、大倉忠義自身もこの役柄を演じるにあたり、単なる「悪者」や「哀れな男」に見えないよう、制作陣とディスカッションを重ねていたといいます。あえて格好つけず、人間の持つ小ささや保身を赤裸々にさらけ出した大倉の芝居があったからこそ、視聴者は元春の過ちを自分の問題として受け止めることができました。
また、関ジャニ∞(現・SUPER EIGHT)が担当した主題歌『キミトミタイセカイ』がドラマの情緒を決定づけました。ハイトーンボーカルを駆使した切ないバラードは、失って初めて気づく日常の尊さを歌い上げ、元春の後悔と祈りの感情を増幅させる劇的な効果を発揮しました。