かつて趣味といえば、ゴルフやドライブ、あるいはカフェ巡りのように、他人に胸を張って言えるものが重宝された。SNSで「映える」ことが至高の価値だった時代も記憶に新しい。だが、今のトレンドは180度異なる。
世界中の最新動向を見渡しても、注目の的は「理解されにくさ」にある。たとえば、自室で何時間もラジオのノイズをチューニングし続ける動画や、雨の日のアスファルトの匂いを再現する実験。これらは一見すると奇行に思えるかもしれない。しかし、他人の評価やバズを最初から拒絶した領域にこそ、純度の高い個性が宿る。見せるためのパフォーマンスではない。ただ、自分が心地いいからやる。この静かな拒絶こそが、現代における最も贅沢な自由なのだ。