Q1:「貴社の製品について存じ上げております」と言ってしまいました。相手は不快に思いますか?
A1:明らかな文法違反ではありますが、相手が「丁寧に話そうとしてくれている」と善意に解釈してくれるケースも多いため、直ちに商談が決裂するような失態にはなりません。ただし、相手が言葉遣いに厳しい役員層や国語感覚の鋭い担当者である場合、「敬語の使い分けができていない」と判断されるリスクがあります。次回からは「存じております」「拝見しております」といった適切な表現に切り替えるのが賢明です。
Q2:「存じ上げておりません」と「分かりかねます」はどちらを使うべきですか?
A2:対象が「人」である場合は「存じ上げておりません」を用います。一方で、業務内容、スケジュール、技術的な仕様などの「事柄や判断」について答えられない場合は、「分かりかねます」または「存じておりません」を用いるのが適切です。「分かりかねる」には『全力を尽くしたが現状では分からない』という配慮がにじみ出るため、ビジネスでの断り表現として非常に適しています。
Q3:社内チャット(TeamsやSlack)でも「存じております」のような固い敬語を使うべきですか?
A3:チャットコミュニケーションではスピードと簡潔さが重視されますが、敬語の基礎ルールを破ってよいわけではありません。上司や他部署のメンバーに対して「その件、存じ上げてます!」と事柄に使うのは避け、「その件、承知しております」「把握しております」と返信するのがスムーズです。チャットであっても文法的な正しさを維持することが、プロフェッショナルとしての安心感につながります。