落選と卒業宣言を経て、ももいろクローバーZが創り出した最大の成果が、大晦日恒例の『ももいろ歌合戦』です。2017年に本格始動したこのイベントは、今や年末の音楽シーンにおいて紅白歌合戦に並び立つ巨大な選択肢へと成長しました。
なぜ『ももいろ歌合戦』はこれほどまでにアーティストと視聴者を惹きつけるのでしょうか。その理由は、既存のテレビ特番にはない3つの革新的な特徴にあります。
1. 忖度なし・ボーダレスな歴代出演者の豪華さ
ももいろ歌合戦の最大の特徴は、音楽業界の垣根を完全に壊したキャスティングにあります。水前寺清子や小林幸子、さだまさしといった大御所歌手から、氣志團、西川貴教、HYDE、湘南乃風などのロック・ポップス勢、さらには声優、VTuber、人気YouTuber、お笑い芸人、ミュージカル俳優までが一堂に会します。事務所やレーベルの利害関係を超えたキャスティングは、ももクロが持つ「誰からも愛される人徳とリスペクトの精神」があってこそ実現したものです。
2. 歌手への敬意が詰まった「フルコーラス歌唱」
分刻みのスケジュールで進行し、楽曲がメドレーや短縮版(ワンハーフ)になりがちな地上波の歌番組に対し、ももいろ歌合戦では基本的に「フルコーラス歌唱」を尊重しています。アーティストが自身の楽曲の世界観を余すところなく表現できる環境が整っているため、出演者側からも「歌っていて本当に楽しい」「リスペクトを感じる」と絶大な信頼を寄せられています。
3. 勝敗を超えた「ノーサイド精神」と生放送の熱量
紅組・白組に分かれて競い合う形式を取りつつも、根底にあるのは「大晦日をみんなで笑顔で締めくくろう」という祝祭感です。ABEMAによるノーカット生配信によって、ステージ裏のハプニングやメンバー同士の掛け合いがリアルタイムで共有され、視聴者はまるで巨大な年越しフェスに現地参加しているかのような一体感を味わうことができます。