女性ピン芸人の評価軸を大きく変えたのが、2017年に創設された『THE W』と、ピン芸日本一を決める『R-1グランプリ』です。賞レースの歴史を振り返ると、求められるネタの質が時代とともに高度化していることが浮き彫りになります。
『THE W』の歴代王者には、第1回(2017年)のゆりやんレトリィバァ(後にR-1グランプリ2021でも優勝)、第2回(2018年)の阿佐ヶ谷姉妹、第4回(2020年)の吉住、第5回(2021年)のオダウエダ、第6回(2022年)の天才ピアニスト、第7回(2023年)の紅しょうが、そして直近の大会に至るまで、多彩な顔ぶれが並びます。特筆すべきは、コンビ勢と互角以上に渡り合い、ピン芸人ならではの「世界観の純度」で頂点に立つ単身プレイヤーの強さです。
番組開始当初は「大会のレベル」を巡る議論がネット上で巻き起こることもありました。しかし、審査員に松本人志をはじめとする歴戦のトップランカーや実力派構成作家が加わり、審査基準が厳格化されたことで、「純粋なネタの強度・伏線回収・演技力」が勝敗を分ける決定的な要素となりました。R-1グランプリにおいても、男女の垣根なく同等に審査される舞台で女性ピン芸人が最終決戦に残る光景は、もはや日常となっています。