映画デビューの翌年、1986年10月に放送を開始したテレビドラマ『あぶない刑事』(日本テレビ系)への出演が、仲村トオルの人気を決定づけます。舘ひろし演じる「タカ(鷹山敏樹)」と柴田恭兵演じる「ユージ(大下勇次)」の二大スターに挟まれながら、港警察署捜査課の後輩刑事「町田透(トオル)」役を軽妙かつ魅力たっぷりに演じ切りました。
本作で見せた彼の魅力は、コミカルな後輩キャラクターとしての愛嬌だけにとどまりません。鍛え上げられた胸板としなやかな手足、細身のスーツを完璧に着こなすシルエットは、まさに「モデル顔負けのフィジカル」と評されました。当時の撮影現場を知る制作関係者は次のように証言しています。
「舘さんや柴田さんのような大先輩に囲まれてプレッシャーもあったはずですが、トオルさんは現場で誰よりもアクションの練習を重ねていました。長身から繰り出されるパンチや全力疾走のフォームが美しく、無駄な脂肪が一切ない引き締まった筋肉美は、カメラマンの間でも常に話題になっていたほどです」
80年代後半のトレンディドラマ隆盛期に向かうなか、仲村トオルが見せた「男らしさとスタイリッシュさの融合」は、当時の男性ファッションやヘアスタイルにも多大な影響を与えました。