前田鮎花のキャリアを語る上で欠かせないのが、小学生時代から積み重ねてきた確かな演技経験です。児童劇団や子役事務所に所属していた幼少期から、数多くのオーディションに挑み、現場での信頼を獲得してきました。
彼女の評価を決定づけた金字塔的作品が、2015年に前後篇で公開された映画『ソロモンの偽証』(成島出監督)です。バブル崩壊期の公立中学校を舞台にした同作では、生徒役を選ぶために応募総数約10,000人規模の大規模オーディションが実施されました。演技経験の有無を問わず数カ月に及ぶ厳しい選考ワークショップを経て、前田鮎花はクラスメイト・倉田まり子役に選出されています。
成島監督の現場は一切の妥協を許さないことで知られており、ここで鍛え上げられた演技のリアリティは、その後の彼女の血肉となりました。映画『ガールズ・ステップ』やドラマ『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』(巽由比華役)、さらには話題作『コウノドリ』へのゲスト出演など、学園モノから社会派ヒューマンドラマまで幅広いジャンルでバイプレイヤーとしての存在感を放ちました。