1970年代半ば、週刊少年ジャンプで連載が始まった『サーキットの狼』は、それまで一部のマニアのものだったモータースポーツを、一気に少年たちのメインストリームへと引き上げた。作者の池沢早人師氏自身が筋金入りのレーサーであり、自らの身をもって体験した走りのスリルとメカニズムの魅力を紙面に叩きつけたからこそ、その描写には嘘がなかった。
ミュージアム内には、当時の貴重な原画や取材ノート、池沢氏のレーストロフィーも多数展示されている。手書きのインクラインに込められた熱量を目にするとき、訪問者は単にクルマを見ているのではなく、ひとつのカルチャーが誕生した熱狂の現場に立ち会っているのだと実感するはずだ。