夜の8時を過ぎた京都駅八条口周辺。かつてはこの時間になると人影がまばらになり、静けさに包まれていたエリアだが、現在の熱気はまるで別世界だ。今回のリニューアルで最も大きな変革を遂げたのが、夜間の滞在価値を高めるナイトエコノミーゾーンの創出である。
Sakura館の広大なスペースには、地元のクラフトビール醸造所とコラボしたオープンエアのパブや、深夜まで京都の伝統芸能を現代的にアレンジしたライブパフォーマンスを楽しめるエンタメエリアが誕生。観光を終えた旅行者が「ホテルに戻る前のもう一寄り」としてなだれ込む一方で、仕事帰りの地元会社員が一杯やる姿も珍しくない。
「夜の京都は遊ぶ場所が少ない」という長年の課題に対する、これがイオンモール側の鋭い回答だ。静寂を守りたい北側の歴史的保全地区に対し、南側の八条口エリアだからこそ実現できた攻めの店舗戦略と言える。