一部のネットコミュニティやSNS上では、「コロナ禍による経営難や利用者の激減で撤退したのではないか」という憶測が流れることもありました。しかし、お台場観覧車の営業終了理由の真相は、業績悪化によるものではありません。根本的な要因は、東京都との間で結ばれていた都有地の定期借地権契約の満了にあります。
1999年に誕生したパレットタウンは、もともと「10年間の暫定利用施設」という期間限定の前提で建設された商業エリアでした。バブル崩壊後の臨海副都心開発が停滞するなか、エリア全体の活性化を狙った起死回生の施策としてスタートした経緯があります。当初の想定を遥かに超える大ヒットを記録したことで、幾度かの契約延長が重ねられ、最終的に23年間という長期にわたり営業が継続されました。
東京都の公式マスタープランに基づく臨海副都心再開発計画の本格化に伴い、青海地区の土地を都有地本来の大規模恒久開発へ移行させることが正式に決定。2026年12月のMEGA WEB閉館を皮切りに、Zepp Tokyo、ヴィーナスフォート、そして2026年8月31日の大観覧車をもって、パレットタウンは完全閉館を迎えました。累計利用客数が2,100万人を突破した名所は、惜しまれながらも都市計画のスケジュール通りにその役目を全うしたといえます。