皮肉なことに、不安型愛着スタイルの人は、自分を満たしてくれる穏やかな安定型ではなく、情緒的に距離を置こうとする「回避型愛着スタイル」の異性に強烈に惹かれる傾向があります。心理学において「不安・回避の罠(トラップ)」と呼ばれる力学です。
回避型は、幼少期に感情を抑圧された経験などから「他者に頼ることは危険だ」と感じ、親密さが増すと距離を取りたがる特性を持ちます。この2人が交際すると、以下の致命的なサイクルが完成します。
① 不安型が親密さを求めて距離を詰め、連絡を求める
② 回避型はその重圧に息苦しさを覚え、沈黙や音信不通で逃避する
③ 拒絶を感じた不安型の見捨てられ不安が爆発し、さらに激しく追う
④ 回避型は恐怖を感じて完全に殻に閉じこもる
不安型にとって、回避型が見せる「手に入りそうで手に入らない不安定さ」は、幼少期に体験した親の愛情の揺らぎと無意識に一致します。脳はそれを「運命の恋」「強い情熱」と錯覚してしまうのです。しかし、この「追えば逃げる」シーソーゲームの果てに残るのは、自己肯定感の徹底的な破壊にほかなりません。