スイスの言語地図は整然と分かれており、国民の多くが日常的に4言語すべてを自在に話すバイリンガルというわけではない。基本的には「住む場所によって話す言葉が決まる」単一言語地域が大半を占める。
全人口の約60%強がドイツ語圏、約23%がフランス語圏、約8%がイタリア語圏、そしてロマンシュ語圏は0.5%に満たない。ドイツ語圏とフランス語圏の間には、食文化のジャガイモ料理「レスティ」にちなんでレスティグラベン(レスティの溝)と呼ばれる見えない文化・心理的境界線が存在する。チューリッヒやバーゼルといった経済都市が並ぶドイツ語圏と、ジュネーブやローザンヌに代表される洗練されたフランス語圏では、投票行動や生活リズム、さらにはユーモアのセンスまで異なると言われる。