8歳以降のシニア期に入ると、免疫力の低下とともに様々な内臓疾患のリスクが跳ね上がります。なかでも猫の死因上位に常に君臨するのが「慢性腎臓病(CKD)」です。
猫の腎臓は一度破壊されたネフロン(腎組織)が再生しない臓器であり、自覚症状が出た段階ですでに腎機能の60〜70%以上が失われているケースも珍しくありません。だからこそ、初期段階でのわずかな異常サインを察知する観察眼が求められます。
もっとも警戒すべき初期症状は「多飲多尿」です。腎臓の濃縮機能が落ちることで尿が薄くなり、排出量が増えるため、失われた水分を補おうと水を飲む回数・量が急激に増えます。「最近トイレシートが重くなった」「水飲み場に行く頻度が増えた」と感じた場合は、放置せず早急な検査が必要です。
腎臓病のほかにも、8歳前後からは甲状腺機能亢進症、肥大型心筋症、糖尿病、悪性腫瘍(リンパ腫や乳腺腫瘍など)の発症率が上がります。体重が毎月数十グラム単位で徐々に減っていないか、こまめに体重計で計測する習慣をつけることが早期発見への近道です。