SNSやファンの間で「西武渋谷店B館が閉店するのではないか」「不動産が売却されたらしい」という噂が急速に広まった発端は、2026年秋に完了した米投資ファンド・フォートレス・インベストメント・グループによる「そごう・西武」の買収劇にあります。この買収において、家電量販店大手のヨドバシホールディングスがビジネスパートナーとして参画したことで、池袋本店だけでなく渋谷店の行方にも世間の耳目が集まりました。
実際に噂が過熱した決定的な背景には、複数の現実的な要因が絡み合っています。第一に、池袋本店で進められた大規模なフロア再編(ヨドバシカメラの導入)を目の当たりにした消費者が、「渋谷のB館も丸ごと家電量販店に変わるのではないか」と連想した点です。第二に、渋谷駅周辺で急ピッチで進む100年に一度の大規模再開発計画の中で、築年数を重ねた百貨店建築の建替・売却の可能性が都市計画の文脈で取り沙汰されたことが挙げられます。
しかし、2026年現在の結論として、西武渋谷店B館が即座に完全閉館・単独売却されたという事実はありません。かつてセゾングループの旗艦店として「シブヤ西武」のブランドを築き上げた歴史的価値と、渋谷エリアにおける数少ないラグジュアリー&デザイナーズ拠点の強みを活かし、館全体の価値を高めるための戦略的見直しと一部フロアの再編が進められている段階です。