動画共有サイトやSNSでは、露出型コンセントの増設や交換を自作DIYとして紹介するコンテンツが散見されます。しかし、ここには法律上の厳格な境界線が存在し、正しく理解していないと重大な過失責任を問われることになります。
経済産業省が所管する「電気工事士法」において、壁に固定されたコンセント本体の交換、電線の接続(結線)、電線相互の接続、分電盤からの配線新設といった作業は、第二種電気工事士以上の国家資格を所持する者でなければ施工してはならないと明確に定められています。無資格者がこれらの工事を行った場合、「3年以下の懲役または3万円以下の罰金」という刑事罰の対象となります。
「低電圧の100Vだからブレーカーを落とせば大丈夫」という自己判断は極めて危険です。芯線の剥きしろ不足やネジの締め付けトルク不足、極性(接地側・非接地側)の誤接続は、接触不良による異常発熱やトラッキング現象を引き起こし、最悪の場合は壁内・壁面からの火災へと直結します。万が一、無資格工事が原因で火災が発生した場合、火災保険の給付が制限・拒否される重大なリスクすら伴います。
一般のユーザーがDIYで安全に行える範囲は、資格を要しない「軽微な作業」に限定されます。具体的には、既製品の延長コードを固定具で留めることや、電気工事店が施工した後の露出配線に「配線モール(樹脂製カバー)」を被せて美観を整える作業、あるいは器具を覆う外側の化粧カバーの清掃・装飾程度に限られる点を肝に銘じておく必要があります。