近年、郊外型の大型ドラッグストアが食品販売を大幅に強化し、格安の豆腐やパン、冷凍食品を武器に地域の需要を浸食しつつある。価格破壊の嵐が吹き荒れる中、小規模スーパーが生き残るのは容易ではない。
だが、この店は単純な安売り合戦の土俵には上がらない。惣菜部門が手掛ける「手づくりのお弁当」や「特製コロッケ」は、出来立ての温かさと家庭的な味付けで絶大な支持を集めている。冷凍食品や工場生産の惣菜には出せない「おふくろの味」が、仕事帰りの会社員や忙しい子育て世代の胃袋を掴んで離さない。価格競争ではなく、「価値の提供」で勝負する姿勢が、揺るぎないファン層を形成している。