Q1:心肺停止から息を吹き返した人は、倒れた瞬間の苦痛や昏睡中のことを覚えていますか?
A1:生還者の手記や臨床調査のほとんどにおいて、倒れる瞬間の苦痛や記憶は残っていません。心室細動が起きると数秒で脳への血流が途絶えるため、瞬時に意識が消失します。また、昏睡中の出来事についても記憶がないケースが大半であり、目覚めた際には「時間の感覚が完全に抜け落ちていた」と語られます。
Q2:低体温療法を受ければ、後遺症は完全に防ぐことができますか?
A2:低体温療法(目標体温管理療法)は脳細胞の不可逆的な損傷を大幅に抑制する有効な手段ですが、100%後遺症を防げるわけではありません。蘇生が始まるまでに長時間の低酸素状態が続いていた場合は、高次脳機能障害や運動麻痺が残る可能性があります。病院到着前のバイスタンダーCPRの質と時間が、治療の効果を大きく左右します。
Q3:心肺停止から生還した人の職場復帰や日常生活にはどれくらいの期間がかかりますか?
A3:後遺症が軽微な場合でも、集中治療による筋力低下や体調の回復に退院後2〜3ヶ月を要します。高次脳機能障害の評価やICD(除細動器)植込み後の生活適応、自動車の運転制限期間(通常は作動後や植込み後半年間の制限など)を考慮すると、本格的な社会復帰・職場復帰には半年から1年程度のステップを踏むケースが一般的です。