「こんな近くに服を買える場所があったとは思いもしなかった」――夜間のターミナル駅やロードサイドで途方に暮れた経験者が口を揃えるのが、アパレル専門店以外のインフラ店舗が持つ潜在力です。一般的に近くの服屋で営業時間を調べると、ファッションビルや路面店の多くは20時、遅くとも21時には営業を終了します。しかし、突発的なニーズが発生するのは、得てしてそうした商業施設がシャッターを下ろした後の時間帯です。
夜間や深夜帯に頼りになる筆頭が、ドン・キホーテをはじめとする都市型ディスカウントストアです。同社が展開するプライベートブランド「情熱価格」の衣料品ラインは、ベーシックなTシャツや下着類にとどまらず、近年ではオフィスカジュアルに耐えうるセットアップや機能性アウターまで拡充されています。深夜2時や24時間営業の店舗が多く、終電間際や深夜の出張先で着替えが必要になったビジネスパーソンにとって、まさに駆け込み寺としての役割を果たしています。
もう一つの見落としがちな名店が、大型食品スーパー(西友やイオンなど)の2階・3階に配置されている直営衣料品売り場です。食品フロアが24時間営業であっても衣料品フロアは22時〜23時頃に閉まるケースがあるものの、一般的なショッピングモールより1〜2時間長く開いていることが珍しくありません。無地のリブニット、シンプルなスラックス、ワイシャツや黒パンプスなど、「翌朝までにどうしても調達しなければならない冠婚葬祭・ビジネスカジュアル」の基本装備を驚くほど手頃な価格で入手できます。
また、大型アパレルショップが徒歩圏内にない場合でも、駅ナカや地下街に展開する無印良品(MUJI com等)やワークマンの都市型小型店(Workman Colorsなど)が機能します。これらは朝8時台から開店している拠点もあり、出勤前の緊急事態をカバーする最短ルートとして定着しています。