今浪隆博の引退理由と病気の真相|橋本病と壮絶葛藤、現在の活躍

今浪隆博の引退理由と病気の真相|橋本病と壮絶葛藤、現在の活躍

今浪隆博の引退理由と病気の真相|橋本病と壮絶葛藤、現在の活躍の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。

2017年シーズン終了後、今浪隆博の現役引退が発表された際、多くのファンが「まだ打てるのになぜ」と首をかしげました。前年の2016年には打率.279をマークし、クラッチヒッターとしてヤクルト打線に欠かせないピースだったからです。

引退の直接的な引き金となったのは、甲状腺機能低下症(橋本病)の発症でした。自己免疫の異常によって甲状腺ホルモンが減少し、激しい全身の倦怠感、無気力感、筋力の低下、集中力の散漫などが日常的に引き起こされる病気です。プロアスリートにとって、このホルモンバランスの崩れは致命傷でした。

当時の今浪隆博は、朝起き上がることすら困難なほどの極度の疲労感に襲われながらも、気力を振り絞って球場へ向かっていました。「試合前の練習をこなすだけで体力が底をつく」「頭では打球のコースが見えているのにバットが出てこない」という、研ぎ澄まされたプロの感覚と身体の乖離。医師から病名を告げられたとき、原因不明の不調の正体が判明した安堵と同時に、トップレベルで戦い続ける限界を悟ったと後に明かしています。

薬の服用によって日常生活を送ることは可能であっても、年間143試合をフル稼働で戦い抜くプロ野球の世界はあまりに過酷でした。周囲に迷惑をかけたくないという強い責任感と、プロフェッショナルとしての誇りを貫くため、33歳での現役引退という重い決断を下したのです。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。