かつて建築家・黒川紀章が中銀カプセルタワービルで提示した「個の空間が都市と接続する」という思想は、半世紀を経て驚くべき洗練を遂げた。東京有明BAY HOTELを運営する株式会社ベイホテルは、従来の簡易宿泊施設が持っていた無機質なイメージを払拭し、機能的で温かみのあるプライベートポッドへと再定義した立役者だ。
1980年代から続く東京臨海副都心開発事業によって生まれた広大な埋立地は、いまや先進的な都市インフラと宿泊機能が高度に融合する実験場となっている。単なる仮眠スペースではなく、プライバシーとセキュリティを強固に担保したカプセルホテルは、都市空間の隙間を埋める最も持続可能な宿泊ソリューションとして国内外から再評価を集めている。