テレビ番組の生放送中にタレントやアナウンサーの脇汗がくっきりと衣装に浮き出てしまい、視聴者の間で大きな騒動へと発展するケースは後を絶ちません。もっとも象徴的な出来事としてメディア史に刻まれているのが、元NHKでフリーアナウンサーの有働由美子アナウンサーが朝の情報番組『あさイチ』で見せた対応です。
2011年のある生放送中、視聴者から「脇汗が気になって番組の内容が頭に入ってこない」「不快だからなんとかしてほしい」という厳しい苦情FAXが届きました。通常の生放送であれば現場の判断で握りつぶされるような内容でしたが、有働アナはそのFAXを生放送中に自ら堂々と読み上げ、「脇汗をかくのは自然な生理現象」「専門家を呼んで脇汗特集を組みましょう」と笑顔で返したのです。この機転を利かせたオープンな姿勢は、視聴者のみならず多くの医療関係者や同じ悩みを抱える当事者から「勇気をもらった」と絶賛され、後の『あさイチ』における多汗症特集の実現へとつながりました。
一方で、ネット上では「芸能人 脇汗 画像」として、女性アイドルや男性俳優、人気キャスターのハプニング映像が悪意を持って拡散される現実も依然として存在します。
脇汗がひどい女性芸能人として過去にネットを騒がせたケースの多くは、スタイリストが用意した衣装の素材に原因があります。特にグレーや薄いパステルカラーのシルク、レーヨン、サテンといった素材は、水分をわずかでも吸い込むと繊維の光反射率が劇的に変わり、濃い変色となって浮き彫りになります。音楽番組の激しいダンスパフォーマンスや、ひな壇トークの過度な緊張感の中で、どれほど入念に対策していても生地の毛細管現象によって隠しきれなくなる瞬間が生じるわけです。
脇汗がひどい男性芸能人についても事情は同様です。司会者やコメンテーターとしてタイトなスリムスーツを着用するお笑い芸人やアナウンサー、真夏のロケで密閉性の高いジャケットを着続けなければならない男性タレントなどは、物理的に熱を逃がす逃げ場がありません。ネット上では「清潔感がない」「ケアを怠っている」と短絡的に批判されがちですが、本人の衛生観念とはまったく別次元の、過酷な現場事情が横たわっています。