いま、出版業界と漫画産業全体が、近代日本の歴史漫画に熱い視線を注いでいる。戦前と戦後、伝統と西洋化の狭間に位置する大正期は、複雑な人間模様を描き出すための格好のキャンバスだ。SFやファンタジー作品が溢れかえる中で、リアルな息遣いとどこかノスタルジックな雰囲気を合わせ持つ歴史劇は、大人世代から若い読者までを魅了する強い引き込み力を持っている。
紙の出版物に留まらず、デジタル配信や海外出版も含めたビジネス展開において、日本独自の歴史的背景を活かしたコンテンツは強力なIP(知的財産)となる。過去の文化的遺産を現代の感性で再解釈する動きが、エンタメ市場全体の新たな潮流を作り出している。