後上翔太さんのプロフィールを語る上で欠かせないのが、他のムード歌謡歌手やアイドルグループには類を見ない高学歴と中退の決断です。
東京都国分寺市出身の後上さんは、全国屈指の進学校として知られる桐蔭学園高等学校を卒業後、理系私立の名門・東京理科大学経営学部へと進学しました。同大学は進級や卒業のハードルが非常に高いことで知られており、堅実なキャリアを歩むエリートコースに乗っていたことは間違いありません。
しかし、大学4年生となり大手企業への就職活動を目前に控えた2007年、運命の歯車が大きく動きます。共通の知人を介して、当時「スーパー銭湯アイドル」という前代未聞のグループ構想を練っていたリーダー・酒井一圭さんと出会ったのです。
戦隊ヒーローや仮面ライダーの出身俳優たちで構成される予定だった純烈に、酒井さんは「芸能界に染まっていない、ピュアな一般人の若手」を求めていました。酒井さんから熱烈なスカウトを受けた後上さんは、周囲が安定した大手企業の内定を目指すなか、大学4年で中退して芸能界へ飛び込むという衝撃的な決断を下します。
歌もダンスも全くの未経験。当時は「ムード歌謡で紅白を目指す」という目標自体が周囲から無謀と笑われていた時代です。レールに乗ったエリート人生を自ら降り、先の見えない荒波へ漕ぎ出したこの選択こそが、現在の後上翔太という表現者の原点となりました。