キャッシュレス決済の普及により、個人間のお金のやり取りは劇的にスムーズになった。スマホアプリを数回タップするだけで、数十万円が即座に着金する。しかし、この利便性が深刻な罠を生み出している。
「後で返すから」というSNSのチャット履歴だけで大金を貸し付け、返済期日になると連絡が途絶える。法的な知識がないまま送金ボタンを押してしまった被害者が、2026年に入り法務相談窓口へ殺到しているのが実情だ。やり取りのログがあっても、「あれはプレゼントだと思っていた」「返済義務のある『借金』の合意ではない」と主張されれば、立証のハードルは一気に跳ね上がる。