北斗星司(高峰圭二)と南夕子(星光子)の関係性は、歴代ウルトラシリーズの中でも類を見ない特別な輝きを放っています。2人は単なる同僚や恋愛関係にとどまらず、互いの命と意思をシンクロさせなければウルトラマンエースに変身できない「一心同体の運命共同体」でした。
猪突猛進になりがちな北斗を冷静沈着な夕子が支え、時にTAC内部で孤立する北斗を信じ抜く夕子の姿は、多くの視聴者の心を打ちました。合体変身というギミックを通じて描かれたのは、男女が対等な立場で手を取り合い、平和のために戦うという高潔な人間ドラマだったといえます。
夕子が去った第29話以降、北斗は1人で2つのウルトラリングを装着し、孤独と責任を背負いながらエースとして戦い続けます。夕子という半身を失った喪失感を乗り越え、最終回で「優しさを失わないでくれ」という名言を残すまでに至る北斗の人間的成長は、夕子と過ごした濃密な日々があったからこそ結実したものです。