ネット上の速報ニュースやまとめ記事では、「日経平均急落=日本経済の失速」といった短絡的な見方が散見されますが、これは市場構造の本質を見誤っています。
第一の誤解は、「指数が下がっているから全銘柄が売られている」という思い込みです。実際には日経平均株価の計算手法上、値がさのハイテク株数銘柄が大きく下落すると、市場全体の雰囲気に反して指数だけが急落して見えます。本日の騰落レシオや値上がり銘柄数を確認すると、プライム市場の約4割の銘柄は前日比プラスまたは横ばいで引けており、広範な投げ売りが起きたわけではありません。
第二の盲点は、円高進行を「絶対的な悪材料」と決めつけることです。確かに短期的な輸出企業の採算には重荷となりますが、輸入コストの低下や国内消費の回復、さらには内需型サービス業にとっては強力な追い風となります。相場の急変動時には、一面的な報道に惑わされず、資金がどこからどこへ移動しているのかという「セクターローテーション」の視点を持つ必要があります。