節税策として専従者給与を検討する際、税金(所得税・住民税)の計算だけに終始し、社会保険料の動向を計算から除外してしまうケースが多発しています。ここに「青色事業専従者 扶養から外れる理由」に伴う第二の罠が潜んでいます。
事業主が国民健康保険に加入している場合、世帯全体の保険料は専従者の給与所得に対しても課されます。所得税は抑えられたものの、専従者の所得割が増加したことで翌年の国民健康保険料が跳ね上がり、トータルの支出がほとんど減らなかったという事例は枚挙にいとまがありません。
さらに、事業所の雇用形態によっては専従者給与における社会保険の加入義務が問題となります。個人事業所であっても常時5人以上の従業員を雇用している法定業種(製造業、土木建築業、飲食・サービス等を除く業種)は健康保険・厚生年金保険の強制適用事業所となります。このとき、専従者であっても一般の従業員と同様に「所定労働時間・日数が通常の従業員の4分の3以上」などの条件を満たせば、事業主と専従者の双方が社会保険料を折半負担しなければなりません。
2026年最新の確定申告における節税対策を見渡すならば、小規模企業共済や確定拠出年金(iDeCo)の併用など、多角的な控除の積み上げと専従者給与のシミュレーションを綿密に行い、所得税・住民税・社会保険料を合わせた「世帯純手取り額」の着地点を検証することが不可欠です。