栗原はるみ氏のレシピ群の中でも、ひときわ高い人気を誇るのが「あんかけ茶碗蒸し」です。ベースとなる茶碗蒸しの具材をあえてシンプルにし、後からとろみのある温かいあんをたっぷりとかけるスタイルは、おもてなし料理としても重宝されます。
栗原流あんかけの黄金バランス
茶碗蒸し本体の味付けをやや控えめにしておき、かつお出汁にみりん、淡口しょうゆ、塩を合わせた特製だしを一煮立ちさせ、水溶き片栗粉でしっかりとしたとろみをつけます。仕上げに生姜の絞り汁やおろし生姜を添えることで、豊かな香りとキレのある後味が生まれます。
相性抜群の具材選定
具材選びにも独自の美学があります。茶碗蒸しの食感を邪魔しないよう、下処理を丁寧に行うのがポイントです。
- 鶏ささみ・鶏もも肉:小さじ1の酒と薄口醤油で下味をつけておき、特有の臭みを取り除きます。
- えび:背わたを取り、塩と酒で軽く揉んでからサッと下茹でしておくと、卵液が濁りません。
- 百合根・銀杏:冬のおもてなしに欠かせない上品な甘みとほくほく感を与えます。
- 生椎茸・三つ葉:椎茸は薄切り、三つ葉は結び三つ葉にして蒸し上がりの直前、または蒸し上がりに添えてフレッシュな香りを残します。
平日の時短調理であれば、「白だし」を使ったアレンジも有効です。市販の白だし(10〜12倍希釈タイプ)を卵1個に対して約150mlの水で割り、卵液を合わせるだけで、だしの抽出時間をかけずに本格的な味わいに仕上がります。