セブ観光の二大看板といえば、オスロブ・ジンベエザメウォッチングと周辺の環礁を巡るアイランドホッピング・マリンツーリズムだ。世界で類を見ない至近距離でのジンベエザメとの遊泳体験は、連日世界中から訪れる観光客を熱狂させている。しかし、この世界的な観光名所も大きな転換期を迎えている。
餌付けによる生態系への影響や過密化が国際的に議論される中、フィリピン政府観光省は入場人数の制限や日焼け止めの成分規制、接触禁止ルールの厳罰化を矢継ぎ早に打ち出した。現在は持続可能性を意識したエコツアーへの移行が進んでおり、早朝の混雑を避けたプライベートボートの手配や、ヒルトゥガン島・ナルスアン島の海洋保護区におけるリーフ保全プログラムと連動したシュノーケリングツアーが新たなスタンダードになりつつある。自然への敬意を払う旅のスタイルこそが、結果として最も贅沢な体験へと直結する。