一方で、アニメファンやネットユーザーの間で根強く囁かれているのが、ないんだなそれが 元ネタ アニメ説です。とりわけ、大人気作『機動戦士ガンダムSEED』に登場する仮面の男、ラウ・ル・クルーゼのセリフであると信じ込んでいる層が少なくありません。
結論から申し上げますと、『機動戦士ガンダムSEED』の本編中に「ないんだな、それが」というセリフは一度も登場しません。
では、なぜこれほどまでにガンダムSEED クルーゼ 名言として誤解が定着してしまったのでしょうか。その背景には、作品のクライマックスにおけるクルーゼのキャラクター造形と、声優・関俊彦氏による圧倒的な演技力、そしてニコニコ動画を中心としたMAD動画文化の隆盛があります。
機動戦士ガンダムSEEDの話数で言えば、第49話「終末の光」から第50話「終わらない明日へ」にかけて描かれたガンダムSEED 最終決戦の名シーンにおいて、クルーゼは人類の業や絶望を冷酷かつ演劇的に説き伏せます。以下のような関俊彦 ガンダム セリフは、歴代のガンダム 名言 一覧でも常に上位に挙げられる迫力を持っています。
「知らぬさ!所詮人は己の知ることしか知らぬ!」
「それが人の夢!人の望み!人の業!他者より前へ、他者より上へ!」
このように、世界や人類の可能性を徹底的に否定するクルーゼのニヒリズムと、相手の期待をバッサリと切り捨てる「ないんだな、それが」というフレーズの親和性があまりに高すぎたため、ネット掲示板のパロディSSやアスキーアート(AA)、声真似動画などで頻繁に合体されて拡散されました。その結果、「クルーゼが最終決戦でキラ・ヤマトに言い放ったセリフ」という記憶の改ざん現象(マンデラ効果)がネット全体に広がったのです。