猫の血統書とは、一般社団法人や愛猫団体が発行する「血統登録証明書」であり、人間でいう「戸籍謄本」や「家系図」に該当する公的記録です。一般に父母、祖父母、曾祖父母(3代祖・計14頭)、団体によっては4〜5代前までの祖先猫の名前、登録番号、毛色、瞳の色、獲得タイトルなどが詳細に記載されています。
ここで多くの飼い主が抱く最大の誤解が、「血統書=病気をしない健康な猫の保証書」という思い込みです。獣医師や動物法務に詳しい専門家は口を揃えて指摘します。「血統書は、定められた純血種同士の交配によって誕生した出自を証明する書類であり、個体の健康状態や将来の性格、外見の美しさを保証するものではありません」。
血統書が存在する真の価値は、「近親交配の回避」と「猫種固有のスタンダード(標準骨格・毛質等)の保護」にあります。責任あるブリーダーは、祖先の血統ラインを精査することで遺伝性疾患のリスクを可能な限り排除し、健全なブリーディングを行っています。