世間一般で広く信じられている「2回目感染=軽症化」という言説。この噂の真偽を確かめるべく、国内外の疫学調査や臨床データを検証すると、「母集団全体では重症化率・入院率が低下する傾向にあるものの、個人の体感症状が必ず軽くなるとは限らない」という極めてシビアな現実が浮き彫りになります。
厚生労働省の報告や各大学病院の追跡データによれば、過去の感染やワクチン接種によって獲得された獲得免疫(特にキラーT細胞などの細胞性免疫)は、ウイルスの体内での大増殖を食い止め、肺炎などの重篤な状態へ進行するリスクを一定程度抑制します。これが「重症化リスクの低下」という医学的評価の根拠です。
しかし、患者が主観的に感じる初期症状――高熱、咽頭痛、頭痛、激しい悪寒など――は、ウイルスの毒性そのものだけでなく、侵入してきたウイルスを排除しようと免疫系が過剰に応答する「免疫反応」の強さによっても引き起こされます。SNSや大手相談掲示板には、リアルな悲鳴が溢れています。
「1回目は微熱と咳だけだったのに、2回目は39度超えの高熱が3日続き、唾を飲み込むことすら困難だった」
「『免疫があるから大丈夫』と油断していたら、関節痛と全身の激しい倦怠感で1回目よりはるかに動けなかった」
このように、コロナ2回目感染症状が軽いと感じる人がいる一方で、同等あるいはそれ以上に強い苦痛を味わう人が少なからず存在します。体調、基礎疾患、初回感染からの経過期間、そして何より「どの変異株に感染したか」によって、現れる症状のグラデーションは全く異なるのです。