ネット上の口コミでは「伏見店が潰れたのはアミューズメント業界そのものが斜陽だからだ」と語られがちですが、これも業界の構造を知らない表面的な誤解です。
当時、ラウンドワンが進めていた真の経営方針は「ギガクレーンゲームスタジアムへの業態転換」と「米国市場への積極投資」でした。旧来のメダルゲームや大型体感アトラクションは、機械の導入・保守費用がかさむ割に客単価の上昇余地が限られます。一方でクレーンゲームを中心とするプライズ事業は、アニメIP(知的財産)の人気拡大とインバウンド需要の波に乗り、驚異的な利益率を叩き出すドル箱へと成長しました。
さらに京都市内には、阪急京都河原町駅至近に立地するラウンドワン京都河原町店が存在します。河原町店は徒歩圏の学生や観光客、外国人インバウンドを大量に吸収できる圧倒的な立地優位性を持っています。ロードサイドで広大な床面積とシャトルバス運行費を抱える伏見店を維持するよりも、河原町店のような超一等地店舗に資本を集中させ、郊外型はクレーンゲーム特化型へと再編成していく経営判断が働いたわけです。単なる「衰退による閉店」ではなく、生き残りを懸けた「ドラスティックなリソース配分の見直し」こそが、ラウンドワン京都伏見店 経緯の本質でした。