「ふくらP」という愛称が広く定着していますが、彼の本名は福良拳(ふくら けん)です。出身は香川県で、地元屈指の進学校である香川県立英明高等学校(特別進学コース)を卒業しています。高校時代からすでに数学や情報科学の分野で傑出した頭脳を発揮し、高校生クイズの予選や各種数学コンテストでもその名を轟かせていました。
高校卒業後、国立の難関校である東京工業大学(理学部情報科学科)へ進学。理系最高峰の知性が集まるキャンパスでコンピュータ科学やアルゴリズムを学んでいた彼ですが、最終的に大学を「中退」するという決断を下します。この選択は、当時の周囲を大いに驚かせました。
なぜエリート街道を歩んでいた彼が中退を選んだのか。その転換点となったのが、高校時代からの知友であった伊沢拓司氏からの誘いでした。「東大発の知識集団として、Webメディアを立ち上げるから力を貸してほしい」。当時構想段階にあったQuizKnockの立ち上げプロジェクトです。
自著や特別対談でふくらP自身が明かしている通り、当時の決断は決してネガティブな挫折ではありませんでした。「大学で得られる知識の習得スピードと、急速に成長するインターネット空間で自分の知恵を形にする実践の機会を天秤にかけたとき、後者の価値が圧倒的に上回った」と振り返っています。合理性を突き詰める情報科学徒だからこそ導き出した、極めて論理的なキャリアチェンジだったと言えます。